添乗の達人たち

ベテラン添乗員の『俺たちは明日も機内』〜海外旅行者へのアドバイス〜
 
原 好正  (はら よしまさ )

宮城県出身 千葉県在住

添乗歴: 27年
回  数: 468回
日  数: 5,317日


著  作: 食いだおれ旅日記 トラベルジャーナル社刊
趣  味:世界中の料理と食材を研究、自宅でレシピを再現するのが楽しみ

原添乗員
 

〜コンシェルジェは置物ではない

ヨーロッパ各地のホテルのフロントは、レセプションと呼ばれるチェックイン、チェックアウトの際にだけ立ち寄るマネージメントの機能と、滞在客の便宜をはかる「コンシェルジェ」と呼ばれる「よろず案内人」の機能とに分かれているのが普通です。

鍵を受け取ることから、モーニングコールの依頼、レストランの紹介など、有能なコンシェルジェがいるかいないかで、快適な滞在が約束されもするし、ホテルの格まで左右するといっても過言ではありません。

簡単な観光コースの手配から飛行機便の予約変更まで、気さくに応じてくれるし、日本出発前には一杯だった人気のコンサートの切符なども、コンシェルジェの電話一本で簡単に取れてしまったりすれば、旅の印象まで変わってしまう事請け合いです。

風格を感じるあごひげをたくわえ、いかめしい金モールのついた制服などをつけているので恐縮してしまい、チップなどあげたら失礼かなと感じますが、お客様のチップも彼等にとっては大事な収入源ですから、忘れずに渡さねばなりません。金額は、500円から1000円程度で充分です。

日本の旅館において、すでにサービス料が請求されているのにもかかわらず、義理で渡す部屋係りへの心づけなどと比べたら、結果をみてからあげるので、明瞭であり、後味もすっきりとして良いものです。

コンシェルジェはホテルの入口近くに陣取ってはおりますが、単なる門番の親玉ではありません。初めて訪れる都市であっても、何度か滞在経験のある街であっても、それぞれ遠来のお客様の目となり、足となり、口となってくれる、誠に頼もしいホテルスタッフの一人であり、仲良くしない手はありません。

原 好正
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